11回北大阪間質性肺疾患研究会

昨日グランビア大阪であった北大阪の会に参加してきました。昨年は11月ですから半年に一度の割合であるようです。
今回は2つの講演がありました。
一つ目は間質性肺炎に対する肺移植と間質性肺炎合併肺癌の外科的治療」聖路加国際病院の板東徹先生でした。
最初は外科のお話だから適当に聞いておこうと思いましたが、日本での肺移植が2013年までに344例も行われています。
世界的にはどのような疾患が肺移植されているかというと、
COPD>IPF>CF>BE>サルコイドーシス となっています。
しかし日本では平均待機時間が27.3ヶ月となっているために、待てる人でないと移植が行われないということになっています。そこで、このような疾患が肺移植されています。
LAM>IPF>iPAH
となっています。
移植後の予後では世界的には5年生存は約50%、10年生存は約30%です。
日本では5年生存は73%、10年生存は64%です。
しかし、移植法の改正で生体肺移植よりも脳死後の肺移植が多くなってきたとのことです。
現実は厳しく移植を希望する方も増えていて、まだまだドナーがたりない現実があり、移植を申し込んでも、待機中に死亡される方が41%だそうです。
演者は移植後の予後がいいのに、待機中に多くの方がなくなるが、2年も待てない疾患が多いからだと言います。例えばIPFなどはレシピエントになるための適応規準が厳しすぎて移植肺を待っている間に71%の方が亡くなるという。それに対して今は新たな法律を考えてるところのようです。
待機時間が長い人から移植されるのですが、生命予後の悪いIPFなどは申し込んだときから待機時間12ヶ月をはじめに与えると言うような方法らしいです。それは難しいと思います。
LAMが若い女性がなる病気ですので、移植の適応は高いのは無理がないかと思います。
間質性肺炎合併肺癌についてはあまり、興味はなかったです。と言うよりやはり難しすぎると思いました。
二つ目は「慢性過敏性肺炎の線維化の機序」でした。
慢性過敏性肺炎については大変大事な疾患でこの疾患を考えておかないとUIP/IPFと考えてしまい、ほとんど無治療かピレスパのみで経過を見てしまうことになります。中でも鳥関連の過敏性肺炎がかなり多いことを忘れてはならないと思っています。
喫煙者は急性過敏性肺炎にはなりにくいと言われていましたが、慢性過敏性肺炎は喫煙者では多くなるようです。
それ以外の免疫の話しはやや難解でした。