第5回近畿間質性肺疾患ミーティング

今回は第5回の会ですが、参加ははじめてです。もともとクローズドな会だったようです。
参加人数はそれほど多くはなく、30−40人と言うところでしょうか・・。市大関係の医師の参加はボクとY先生だけでした。
総合司会は近畿大学の東田有智先生でした。
【一般演題】「IPFにおける呼吸器関連入院の検討」という題で山崎亮先生がお話になりました。やはり下気道感染・肺炎が多くて、起炎菌も最初から緑膿菌が多いのが特徴でした。最後は大腸菌まで起炎菌になっていました。同じ患者の場合入院を重ねた場合、急性増悪は減少傾向でした。面白いところです。外来での処方薬などの影響をどれほど受けているのか興味深いところです。(たとえば抗菌剤とかPPIとか)
【特別講演】東京医科歯科大学の稲瀬直彦先生です。本日のタイトルは「慢性過敏性肺炎と特発性肺線維症の鑑別」でした。
今回は稲瀬先生のお名前とタイトルに引かれての参加でした。お話しを聞いているとメモを忘れます。メモが取れた範囲で気になったところです。
# 過敏性肺炎(HP)には亜急性はなくて急性と慢性しかない。
# 慢性過敏性肺炎(CHP)には再燃症状軽減型と潜在性発症型がある。
# 再燃症状軽減型はBALのリンパ球は70%程度で、CD4/8は0.85程度である。
# 潜在性発症型はBALのリンパ球は23%程度で、CD4/8は4程度である。
# 再燃症状軽減型はすりガラス陰影が目立つ。
# 潜在性発症型はhoneycombとtraction bronchioectasisが目立つ。
# CHPの約50%がUIP型でfNSIP型は30%ぐらいで、cNSIP+OP型で20%ぐらいです。
# 肉芽腫が見られるのはOP型かcNSIP型がほとんど。
# HPの半数ぐらいが鳥関連である。
# CHPの急性増悪もよくある。(ほとんどが潜在性発症型)
# UIPかCHPかの鑑別は2週間の入院でPaO2,A-aDO2,VC,%DLCO、KL-6,WBCなどの変化をみる。
# A-aDO2、KL-6,WBCの3つの指標では感度51%、特異度78%である。