少年時代(その1)

明けましておめでとうございます。このホームページも3年持ちました。前のホームページもそのぐらいですべて消去したような気がします。しばらくここには思いつくまま忘れられない思い出を書いてゆきます。
ボクが7歳ぐらいの時のことです。2歳年下の妹がいます。ボクが学校から帰り、ランドセルを家の中に投げ込んですぐに遊びに行くのですが、いつも妹がついてきます。「お兄ちゃん待って、待って」と言って・・・。ボクは本当は男同士で遊びたいのですが、妹がついてくるとそうはいきません。妹を公園に連れて行き、こんなことできるかと言って鉄棒にぶら下がったり、砂場のまわりの木の枠の上を歩いたりします。妹は結構ついてくるのです。そしてかくれんぼなどの集団の遊びではボクと妹の二人で一人と見なされて遊びに参加します。
ある日遊び疲れて夕方になり、妹と二人で帰ろうとするのですが、30センチぐらいの幅の溝を跳び越えれば、近道になります。ボクが先に飛んで妹に「早く飛び」と言っても「こわい・・・こわい」と言って、飛ぼうとしません。ボクは何度も公園の方に戻り見本を見せます。「ほら、こうして飛べばいいんや」と。しかし妹は公園の方にいて道の方に飛ぼうとしません。
やむを得ず、ボクは公園にあった板を持ってきて、溝にかけて「ほら、この板の上を歩き」というのですが「こわい・・こわい」と言って動きません。仕方なくボクは板の渡り方の見本を見せることにしましたが、板が薄かったため第一歩目でベリッと折れてしまい、ボクは溝の中に落ちてしまいました。ボクが溝から這い上がって泣いていると、妹は溝をさっと乗り越えて、ボクの手を引いて家まで連れて帰ってくれました。何故かこの時の記憶が消えません。
この時、ボクは生まれて初めてプライドが傷ついたのだと思います。